図書館員@UW研修者のブログ

2017年5月~11月にワシントン大学東アジア図書館で研修していた大学図書館員の期間限定更新ブログ。大学図書館での仕事やシアトルの生活をゆるゆるお送りします。

図書館紹介~ワシントン大学Music Library編~

今月はワシントン大学の芸術系図書館を巡ってみることにしました。

まずはMusic Libraryをご紹介です。

 

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School of MusicのあるMusic Buildingは、向かいに建つArt Buildingと対になる構造で、同じ年に建築された校舎です。

 

図書館はMusic Buildingを入ってすぐ右手にあります。1階の入り口はこちら。

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地下にも資料がありますが、図書館内では繋がっておらず、利用したい場合は一度館外へ出て下のフロアに行きます。資料はスムーズに移動ができるように、Book Liftが設置されていました。

2フロアで約7万点の本と楽譜、4万6千点の音声資料を所蔵しています。

コレクションとしてはヨーロッパのオペラ関係資料及びAmerican Music Scoreを強みとしています。 

 

1階には入館すると左手にサーキュレーションデスクと書架、正面にGroup Study Area, 右手にReference及び出納式書架が並びます。

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ちなみにこちらの校舎は古いこともあり、図書室は残念ながら冷房がありません。訪問時は館内すべての窓を開けて対応していました。更に暑い場合は扇風機も稼働。

スザロにも音楽関係資料は所蔵されており、音源も聞けるMedia Centerがあるため、そちらも学生はよく利用するようです。

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あまりにも自然に置いてあるので見落としそうになりますが、1950年代に製造されたというオルガンも入り口にあります。もちろん触われて音もでます!

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資料で目につくのはやはりMusic Libraryならではの多種多様な楽譜。大きさがまちまちのため、通常の書架とは別に、ポケットサイズ用と大型用の楽譜書架があります。

↓わかりにくいですが携帯用の大きさの楽譜。小さいと文庫サイズほどのものから並んでいます。

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こちらは大型の楽譜。地下に別置されています。

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 地下には図書と音源資料が配架されています。閲覧席はQuiet Study Areaになっています。

CDやDVDはもちろん、LPレコードもたくさん!

開架式で直接パッケージを見られるのも嬉しいですね。

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CDのみが収容されている棚。写真には映っていませんが、右手にも同じように並んでいます。

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DVDコレクション。

ワシントン大学Scool of Musicのオケの演奏は、DVDで記録されたものを図書館で保管しています。

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カセットテープも所蔵していますが、徐々にデジタル化する作業をすすめているそうです。ちょうど訪問した際に、アルバイトの学生さんが変換作業をしていました。

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ちなみにMusic Libraryで働く学生アルバイトは、もちろんMusic Schoolの学生なのですが、オケに入っていない(←重要)学部生がほとんどだそう。一部院生もいますが、作業としては閲覧カウンター業務補助と書架整理がメインのため、時間の取れる学部生が応募してくることが多いようです。

 

Libraryに併設されるListening Center。

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音源資料は身分や資料によって館外には持ち出せないものもあるため、ここで使用できるようになっています。この部屋に関してはPCが設置されており室温が上昇しやすいため、冷房が設置されています。暑い日はここに自分のPCをもって避難してくる学生もいるそう。

PCのほかにも、各種音源再生機と可動式モニターがあります。

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上記の写真のように部屋には大きな鏡が張られているのですが、これは指揮科の学生が式の練習ができるよう設置されています。モニターや再生機で音源を流しつつ自分の姿を確認するそう。

また、部屋の中央は椅子が並べられるようになっており、複数人でモニターに映された演奏映像などを鑑賞できるようにもなっています。

 

見学の他にも、Music Libraryで保管する貴重資料(イタリア人作曲家プッチーニロッシーニ直筆の書簡)を見せていただいたり、昨年作成されたばかりのCrawford Collection Catalog(UWで所蔵する、William Crawford IIIが収集した初版音楽資料及び同氏アーカイブ資料のカタログ)をいただいたりと、充実した見学をさせていただきました。UW内の他の図書館と比べると決して規模は大きくありませんが、歴史のある建物にLibrarianと学生アルバイトとの距離も近く、大学というより学校図書室を彷彿とさせるような、懐かしさを感じる落ち着いた雰囲気の図書館(図書室)でした。

 

~おまけ~

週末にChihuly Garden and Glassに行ってきました。

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今までシアトルで訪れた場所の中で一番気に入りました…!ガラス彫刻家Dale Chihuly氏はワシントン州タコマ出身、ワシントン大学でも学んだ経歴のある作家です。

2枚目の作品はシアトルの西側に位置するピュージェット湾(Puget Sound)をイメージした作品。よく見ると海の生物も散りばめられています。

日本では富山市ガラス美術館に常設の作品があるということで、帰国したら是非観に行きたいと思うほど美しい作品の数々です。その前に、UWのタコマキャンパスの図書館にも作品が飾られているらしいので、そちらに行ってこようと思います!

図書館紹介~ワシントン大学Foster Business Library編~

シアトルも30度近い日が続くようになりました。

東アジア図書館は冷房がきかないため、利用者も職員も、皆凉を求めて他の図書館に移動してます。暑くなりすぎた場合は閉館の予定もあるので、利用にはご注意を。

 

さて本日紹介する図書館はワシントン大学ビジネススクールの図書館、Foster Business Libraryです。

 

図書館があるのはこちら、Paccar Hall。1st Floorとあるのですが、こちら側から入ると、もう一フロア下に下がります。カフェがある階の更に下です。

ちょっとわかりにくいので行かれる方はご注意を。

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Law Libraryと少しだけ似ている構造だったのが、こちらも天井から太陽光を取り入れる造になっています。

見学した日は生憎雨が降っていたのですが、それでもこの明るさ。天井も高く開放感があります。

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フロアは、書架と閲覧席(1階)と閲覧席のみがあるフロア(2階)があります。

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入り口から館内を見ると、一見書架がないかと思うほど紙の資料は少なく、基本はE-Journalやデータベースの利用が多いそうです。

 

入館した右手には、閲覧とレファレンスを兼ねたInformation Deskがあります。

右手が貸出返却、左手がレファレンスです。Deskの後ろにはコースリザーブが置いてあります。

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Deskの前にはパソコン端末が並びます。

Bloomberg専用端末も5台分あります。図書館で用意したというこののぼり、非常に目を引きます。

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紙の資料は少ないとはいえ、需要が全くないわけではなく、特に学部生や院生には必要とされています。Hot topicの本は購入後、少しではありますが展示をし、利用者の目に触れるように工夫されています。

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レファレンスブック&雑誌書架。本当に量が少ない!

紙の雑誌はほぼほぼ購入を止めており、E-journalを提供しているそうです。

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館内なら自由に家具移動OKのStudy Area。見学した日も「あれ、机が一組足りないな…」と案内してくれた方が言っていたら、全然違うエリアから一組発見されました。

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11あるというGroup Study Roomは、やはり学期期間中は常に予約でいっぱいのよう。そしてStudy RoomというよりConference Roomのような雰囲気があるのがBusiness Libraryらしいと思いました。

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ちょっとした展示スペースでは、アルバイトの韓国の大学院生が企画したというアメリカにおける韓国スキンケア商品市場が紹介されています。図書館にある資料を紹介、という展示ではなく、資料を使用し研究した結果の展示(製品付)、というのに企画者の熱意を感じました。そして内容も興味深いです。

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Business Libraryでは紙の資料のニーズ低下を目の当たりにしましたが、今回案内してくださったBusiness Research and Instruction LibrarianのJessicaさん曰く、学部生とPh.Dは本(紙)を、MBAと教員はジャーナル(電子)を必要としている、という傾向もみられるそうです。同じSchoolの利用者であっても、個々のニーズに適した資料を提供できる環境整備が大切だということを学んだ見学でした。

 

~おまけ~

オフィス、移動しました!

オデガードの地下から東アジア図書館の2Mへ。窓があるって素晴らしい。

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古典籍のカタログ作業

ちょっと前回の記事から間があいてしまいましたが…今日はJapanese Studies Librarianの田中あずささんが行うカタログ作業の話です。

先週から週に一度のペースで、古典籍のカタログ作業を一緒にさせていただいています。(といっても自分がPCを操作するわけでなく、ほぼ見守っているような状態ですが…)

 

東アジア図書館では、日本語資料のカタログはあずささんを含め3人の方が行っています。

一人はコピー(エンハンス)カタログを行うSpecialist、一人は近世以降のオリジナルカタログを行うCataloger、そして古典籍のカタログはあずささん、という形で分担されています。

 

さて本日カタログを作成した資料はこちら。

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表紙・裏表紙は渋紙(柿渋が塗ってある和紙)、かつ粘葉装(1枚の紙を半分に折った折り目部分が糊付けされ、製本されている)ということで、資料の内容というよりも装丁として東アジア図書館にはなかった資料ということで購入されたそうです。

確かに日本でカタログ作業をやっていても今のところほぼ目にする機会のない装丁だったので、こちらで出会えてちょっとテンションがあがりました。

 

タイトルは摩訶毘盧遮那~以下、巻頭から採用していますが、

本日作業した時間内ではヨミがわからず…他機関での所蔵も確認できませんでした。

ヨミがわからなければリリースできないため、最終的には仏教学を専門とする先生にヨミをお伺いすることになりそうです。

もしどなたかご存知でしたら教えて下さい…。

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ところで古典籍のカタログは、少なくとも日本の機関が作成する場合、目録規則は日本目録規則の和古書適用細則を採用あるいは基準とし、作成する場合がほとんどかと思います。

ワシントン大学はもちろん、米国の機関では他の資料同様、古典籍についてもRDAに基づきカタログを作成します。OCLC上で既存の類似レコードを流用する場合は信憑性・利用性の高いレコードを選択したいということで、日本の機関による古典籍のRDAレコード作成の必要性を感じているようです。

 

作成したカタログレコードは、一度カタロガーが確認の上で、OCLCConnexionから図書館システムにエクスポートします。

利用者が検索・利用できるようになるまではまだしばらくかかりますが、貴重な資料であることは間違いないので、機会があれば是非一度手に取ってみてください!

 

 

~おまけ~

住んでいる家の大家さんのリクエストで、一緒に寿司づくりをしました。

日本が大好きな方で、私も所持していない巻き簾を3枚も持っているという…。

具はこちらの人の味覚にも合うという、スモークサーモン、アボカド、クリームチーズ、キュウリで挑戦。

他にも、キムチ、卵、キュウリの組み合わせも好評でした。

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実は、太巻きは(多分)初めて作ったのですが、大家さんの期待が大きすぎて作ったことないとは言えず…練習の上本番に臨みました…。喜んでもらえて本当によかったです。

ワシントン大学での昼ご飯事情その2

気づけばSummer Quarterも半分が過ぎようとしていますが…夏限定の学内バイキング(all-you-care-to-eat buffet)2か所をご紹介します!

私はここ数日、朝も昼も大体どちらかのダイニングにいるほどはまっています…。

 

設定価格は共通ですが、ダイニングにより微妙にメニューが異なります。

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共通しているのはサラダ&フルーツバーに、ゼリー等のデザートとドリンクメニュー。

バイキングは朝・昼・夜の3回あり、特に昼はHuskey Cardで支払うと、通常$11.50+税のところ$7.72+税で好きなだけ食べられるので、この夏UWで過ごす方にはおすすめです。

 

1. The 8

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McMahon Hall(学生寮)の地下にあるダイニング。窓際の席はレイクワシントンを臨めます。

朝は寮生の食事処も兼ねているようです。

 

メインディッシュは自分で取るのではなくよそってもらう方式なので、混雑時には列ができやすいです。(とはいえすぐに解消されますが。)

 サラダバーはこんな感じ。

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モニターにラインナップが表示されるので、食べたいものを伝えます。

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2.Local Point

Lander Hallにあるダイニング。The 8より広く、今の時期の昼時は、UW見学に来た子どもたち(小・中学生くらい?)もよくいます。

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こちらは自分でバーガーやサンドイッチの具を挟み好みの組み合わせが作れたりします。

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一部は料理のデモンストレーションも行えるよう、講義スペースになっています。

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この席ももちろん食事スペースとして使用できます。

 

とある日のランチ。左は日替わりメニューの一つ、タコライス

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ちなみにLocal Pointの方はトレーを使用しないで皿だけ取る方式なのですが、何故か最後の食器を片付ける返却口で、食器をトレーに乗せてベルトコンベアの上を流す式になっています。

 

個人的にはLocal Pointの方がお気に入りですが…どちらもお昼はお得感があります!まだ夜は行ったことがないので、そろそろ挑戦してみようと思っている今日この頃。

ちなみにどちらも夏以外は通常のダイニングとして運営されているようです。

 

Harry Potter in Concert

毎日天気がよくて、外に出ずにはいられない毎日が続いています。

シアトルにきて2回目のSeattle Symphony@Benaroya Hallの演奏をききにいってきてしまいました。

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今回のプログラムは"Harry Potter and The Sorcer's Stone in Concert"!

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映画とオーケストラのコラボレーションで、スクリーンでハリー・ポッターの映画が上演されるのですが、劇中の音楽部分は完全にオーケストラの生演奏という贅沢な企画です。

今まで知らなかったのですが、Harry Potter Film Concert Seriesとして世界各地で上演されていたんですね。

今年の8月中旬には東京、神戸、名古屋、大阪でも東京フィルハーモニー交響楽団&「ハリー・ポッターと秘密の部屋」で上演されるようです。

 

私が行った回は日曜日の昼だったので、周りは家族連ればかりなことを覚悟していたのですが、意外と大人も多くて、一人場違いにならずにすみました。

そして各寮のローブや(夏なのに)マフラーをしている人もちらほら。

売店でも売ってます。

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気軽に演奏が楽しめる雰囲気が良かったです。

 

こんな感じで映し出される映画と、シアトル・シンフォニーによる演奏を鑑賞します。

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某映画配給会社のロゴが登場するシーンから、エンドロールが終わるまで、

途中一度の休憩をはさむ以外は普通に映画館で鑑賞するのとなんら変わりません。

正直途中途中生演奏だということを忘れるくらい、映像と音楽が一体となっていました。

 

コンサート開始前に少しだけ実際の映画での音響部分のメイキング映像が紹介されたのですが、映像が先にあって、それに生の演奏をあてる作業というのは本当に大変そうでした。

正直、編集が入っているものだと思ってたのですが、今回ノンストップで実際に映像にあわせ演奏されているのをきくことができ、鳥肌が立ちました…。

 

以下は少しハリー・ポッターと賢者の石のネタバレを含みますが、上演中の様子です。

上演中は拍手しても笑ってもOKということで、新しい登場人物が出てくる場面や盛り上がるシーン(ハリーがグリフィンドールに組み分けされたり、初クィディッチの試合でスニッチを捕まえたり)のたびに拍手は起こり、笑いも終始絶えない感じでした。

海外ではどういう場面で笑うのかなーというのは気になってたところだったので、周りの反応を見ながら映画を見れるのは面白い経験でした。とりあえずダーズリー一家とロンはお笑い要員だということがよくわかりました。特にロンが登場する場面は何をしても何を言っても会場から笑いが起きていて、思っていた以上にコミカルなキャラクターだった印象です。

あとレイブンクローの謎の人気。組み分け前の寮紹介では、レイブンクロー>グリフィンドール>スリザリン(ブーイング含む)>ハッフルパフの順で反応が大きかった気が…。スリザリン好きとしては、ドラコやスリザリンが出てくる場面で若干ブーイングが起こるのは悲しかったのですが、スネイプ先生基アラン・リックマンの登場シーンは大拍手で、あの演技がもうスクリーンで見れないのは本当に残念だと思いました。

 

演奏は、上記でも少し触れましたが、本当に映像に対して何の違和感もなく、途中すっかり生であることを忘れて映像に集中してしまいました…。けれど、一つの映画でここまで音楽に集中して鑑賞したのは初めてだったので、生演奏ならではの雰囲気を楽しむことができました。

個人的には眠っているフラッフィーの傍らに置かれたハープの音色に感動です。もしこれからきく機会のある方は、上記のシーンの音の強弱にも是非注目してみていただければと思います。

 

~おまけ~

住んでいる家の大家さんおすすめのカフェ、Ladro。Benaroya Hallのすぐそばにあります。まろやか?な味で、コーヒーが苦手でものみやすいのではないかと。

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図書館紹介~ワシントン大学Gallagher Law Library~

今回の図書館紹介はワシントン大学のGallagher Law Libraryをお送りします。

名前の通り、UWの法学図書館です。

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※こちらは裏口側ですが… 

 

UWのLaw LibraryはWilliam H. Gates Hallの地下(L1,L2)にあります。

 

入館するとすぐ右手に受付兼Circulation Deskがあります。

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写真奥の壁にかかる肖像画は、この図書館の名の由来にもなっているMarian Gould Gallagher氏です。

彼女はワシントン大学でLaw Librarianとして長年勤めており、大きな功績の一つにはLaw Librarianの育成があります。在職中はlaw librarianship programのディレクターを務め、数多くの法律図書館員を輩出しており、女性のLaw Librarianのパイオニアでもあるそうです。

 

入り口側から館内をみるとこんな感じ。中央に下のフロアへ続く階段があります。

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こちらの校舎は2003年に建設されたそうで、地下とはいえ、吹き抜けのある光を多く取り入れた構造で開放感のある雰囲気。

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見学の際は、こちらでEast Asia Collection Servicesを担当するRobertさんにご案内いただきました。

 ワシントン大学ではEast Asian Lawも学べ、Gallagher Law Libraryにある東アジア系(日本・中国・台湾・韓国)のコレクションでは、日本語資料が一番点数が多いです。Collection紹介によると、6万2千冊強あるEast Asian Law Collectionのうち、3万2千冊強を日本語資料が占めるようです。英語での日本法関連資料を足すと更に点数があります。

East Asian Law Department at Gallagher Law Library

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ジュリストや判例タイムズなどの雑誌ももちろん並んでます。

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レファレンスエリアにはワシントン州の州立裁判所判例集などが並びます。

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レファレンス(デスクではなく)オフィス。

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こちらは合衆国最高裁判所、Supureme CourtのBriefs(趣意書)が並ぶ書架。これだけでも数連分あります。

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法令や判例はデータベースで検索できるようになっているものも多々ありますが、ワシントン大学の図書館は公に開放しているのもあり、データベースが利用できないユーザーも資料を利用できるよう、紙媒体での収集・保存しています。

ちなみに日本の法令・判例集は大審院時代からの資料が書架に並んでいます。

 

一昔前までは(今ももちろん重要ですが)英語圏の日本法律研究家必携だった、英文法令社刊の日本法英語翻訳本。現代のように翻訳された法令が豊富でなかった時代には本当に貴重な資料だったようです。

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ところでUWの図書館は米国議会図書館の分類(LIBRARY OF CONGRESS CLASSIFICATION)を使用し配架しているのですが、法学図書館は、当たり前ですが見事にすべてK(主題がLaw)から始まる本ばかりが並んでいます。

 日本の法律はKNXです。

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図書館見学以外には、カタログ作業の見学も少しさせていただきました。

カタログ作成の過程自体は東アジア図書館でみせていただいた手順と同じですが、OCLCConnexionで目録レコードを作成する際の作成機関コードが、Law Librararyだけ他のワシントン大学内の図書館と異なります。以前、法学図書館だけ図書館システムが独立していた時の名残だそうです。

 

こちらは最近元Law Schoolの教授より寄贈された資料の箱々。

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法学に限らず日本、日本語に関する資料を多く含んでおり、現在どれをLaw Libraryで受け入れ、どれを東アジア図書館で受け入れるかも確認しているそう。

 

最後に入館ゲート前にある展示をご紹介です。

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Law Libraryのスタッフが夏の読書にお勧めする本を紹介しています。

法学図書館ということで書架に並ぶ本は専門的なものばかりですが、↑のように利用者が図書館に親しみを持てるよう工夫がしてあったり、個人的には規模感や閲覧席の雰囲気が気に入り、勉強するならここだと捗りそう!と思える図書館でした!

Natsu MatsuriとJapan Fair 2017

7月8日9日の週末は、シアトルとベルビューでそれぞれ日本に関するイベントが開催されていました。

 

Natsu Matsuri Outdoor Summer Festival 2017 at Uwajimaya Seattle

 シアトルのインターナショナルディストリクトにあるアジアンスーパーUwajimayaを中心に開催された夏祭り。

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Uwajimaya横のWeller Streetを一ブロック分閉鎖し、様々な企業や団体が出展する屋台や出店を回ったり、ステージでのパフォーマンスを楽しめます。

 

屋台の中ではお好み焼きが人気のようでした。

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金魚すくいもできます。昼過ぎには人だかりができてました。

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ステージは時間ごとに色々な催し物が。

Betsuin Buddhist Templeによる盆踊り講座。15日16日にはBon Odori Festivalも開催されるようです。

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ワシントン大学のTaiko Kaiによる演奏。迫力満点!

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他にもハローキティに会えたりCurry Eating Contestがあったり…見れませんでしたがちょっと気になる。

 

ところでUwajimayaはその名からもわかるように、元は愛媛出身の日本人が1928年に創業した日系スーパーです。日本を中心としたアジア系の食材がなんでも揃います。

 

Japan Fair 2017 in Bellevue

ベルビューで開催されたJapan Fair。企業や各団体がブースを設け、日本の芸術や文化を紹介します。

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こちらもステージでパフォーマンスが行われたり、ブースではワークショップや各デモンストレーションが行われたりしていました。

 

沖縄の風を感じるOkinawa Taikoのパフォーマンス。f:id:seattle2017:20170711151802j:plain

 

茶道のデモンストレーションでは、抹茶と和菓子が振る舞われました。

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お好み焼きに続き、ここではたこ焼きに挑戦。

ソースやマヨネーズ、鰹節などのトッピングがセルフサービスで自分で好きなだけかけられるのがありがたかったです。

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他にも寿司、やきそば、カツサンドなどの日本食がありました。

 

どちらのイベントも毎年開催されているようなので、興味のある方は来年是非~

 

~おまけ~

この週末は他にもこんなイベントがやっていました。

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ドラフトだと日本からは木内酒造の常陸野ネストビールがラインナップに入っていたのですが、最終日に行ったら既になくなってました…インターナショナルとなっていますが、米国内ビールも数多く楽しめます。