図書館紹介~シカゴ大学図書館The Joseph Regenstein Library編~
前回に引き続き、シカゴ大学の図書館紹介です。
今回は東アジアコレクションも含む人文・社会学系図書館のThe Joseph Regenstein Libraryを紹介します。
1970年にシカゴの建築会社Skidmore, Owings and Merrillにより建築されたこちらの図書館は、内装は一部改築していることもありますが、建物の構造自体が古さを感じさせない設計だと感じました。
1階の入館ゲートを通過すると各サービスカウンターとCollaboration Zoneがあります。
サーキュレーションデスク。
自動貸出はスマホにアプリを入れてできるようにもなっているそう!便利…!
レファレンスデスク。
TechLab。ここはライブラリアンではなくIT系の部署のスタッフ&学生が窓口に。
館内にはカフェもあります。
以前はレファレンスブックを配架していたエリアのようですが、全て撤去し飲食可に。
上の階にあがると、書架が一切ない共同学習スペースのcollaborative learning centerがあります。
以前はパーテーションで区切ったゾーニングを行っていたそうですが、昨年9月に開放感のあるフロアに生まれ変わりました。
壁は全面ホワイトボード。ちなみにペンは貸出ではなく購入式です。
UWもそうですが、文房具の自動販売機、いいですよね。
学生にもよく使われるエリアで、学期期間中は常に席が埋まっているとか。
更に席は追加予定があるそうです。
更に上の階へ行くと書架が並んでいます。
閲覧席はのびのびとした感じ。
最上階の5階にEast Asian Collectionがあります。
シカゴ大のEast Asia Collectionは、アメリカ中西部ではミシガン大学に次いで多いコレクションだそうです。
1986年まではHarvard-Yenchingの分類、それ以降はLC分類で主題別に配架されています。
一部は目録作成前に配架せざるを得ない資料もあり、各主題下ではなく受入順に請求記号が付与されている資料もあります。
箱入りの三田文学も。
同じく5階に一般書&製本雑誌が並ぶエリアとは別に、レファレンスブックと雑誌、データベースが使用できるエリアがあります。
吉村さんの事務室もこちらにあります。
破棄してしまうブックカバーを可愛く活用されてました!
シカゴ大では、ライブラリアンの日本人は吉村さんしかいらっしゃらず、選書から発注、カタログにレファレンスと全てお一人でされています。
最近は学内だけでなく学外からも色々とJapanese Studies関連の質問が来るそうです。
今回、館内ツアーのみだけでなく、カタログのこともPC操作を交えつつ説明してくださり、お忙しいところ3時間近く時間を割いていただきました。
ちなみにシカゴ大の図書館システムはKuali OLE(Open Library Environment)で、クラウドベースのシステムですが、今はローカル版?のみの使用で特に他機関のデータを活用できるという状態にはないそうです。
UW以外にも、英語圏での日本語コレクションの選書から配架までを知ることができたのは、非常に興味深く貴重な経験でした!
~おまけ~
シカゴの街中で見かける自転車シェアリング。大学前にもありました。