東アジア図書館でのコピーカタログを学ぶ
前回噴水の話をしたのに写真を掲載し忘れたので、あげてみます。
試験期も終り、大学のいたるところで、角帽にローブ姿の卒業生たちが写真撮影をしている様子がみられました。
今週はEALに到着した日本語資料の目録作業を見せてもらう機会がありました!
今自分が担当している業務に直結する部分のため、気になることがたくさんでブログに書くには細かすぎることになりそうなので、ざっくりとですがご紹介です。
不親切な上に色々割愛しすぎてふわっとした内容ですが、それでもOKというかたは下記にお進みくださいませ。
※理解に誤りがあれば後日訂正もある得ることを現時点で宣言しておきます…!
今回は、目録作業の中でも、新規で購入した日本語資料のうち数冊のCopy Catalogの様子を見学させていただきました。
UWを含む北西部(オレゴン、ワシントン、アイダホ州)に在する大学図書館で構成されるコンソーシアムOrbis cascada Allianceは、コンソーシアムレベルで図書館システムAlmaを導入、書誌レコードの作成はOCLCConnexionを使用しています。
目録作業としては、基本的にOCLCConnexion上で作成した(あるいは既に作成されている)書誌レコードに所蔵情報を登録し、Almaにデータを取り込んでいるそうです。
ちなみに目録作業は以下の3パターンです。
①Copy Catalog
OCLC上の既存書誌レコードを修正せずそのままAlmaに取り込む
②Enhance Catalog
OCLC上の既存書誌レコードを修正したのちAlmaに取り込む
③Original Catalog
OCLC上で新規書誌レコードを作成しAlmaに取り込む
さて当大学ではAlephというAlmaと同じベンダーの別の図書館システムを使用しているので、目録作業でのAlmaの操作をみるのは初めて!かつ、コンソーシアムで書誌レコードを共有している場合の目録作業がどんな感じなのか気になるところであったのですが…
操作性は思っていたよりはさくさくしている、という印象です。
ただ、今回見ている最中にも発生したのですが、作業中突如Top画面に強制遷移する事象があったりするよう(原因不明)で、これは1日システムに向かっている中で発生すると結構なストレスになりそうだと感じました。システムトラブル云々に限らず、作業中のレコードが保存されてなかった時の絶望感といったら…。
そしてOCLCConnexionを使用している点で当館と全く作業内容が違うのは当然なのですが、書誌レコードは基本的にAlmaに取り込んだらAlma上ではほぼほぼ修正することはしないそうです。
あと、OCLCから選択する書誌レコードの基準として、コンソーシアムレベルでの基準とは別にUW独自のもあるよう?なので、どんな点が異なるのか具体的に知りたいところです。
自分では直接操作していないので、まだまだ気になることだらけですが、限られた時間の中細かな質問に丁寧に対応していただけて、とても勉強になる1時間半でした。
~おまけ~
バーコードリーダーがスマート!
最終的に装備され配架された新着図書たち。
ワシントン大学での昼ご飯事情その1
さてさてUWは学期末試験期間中&卒業シーズンとなりました。
しばらく工事中だった噴水から勢いよく水が上がるのを見ると、夏の到来を感じます。
こちらにきて早いもので1か月経ちましたが、色々と紹介してないことがあるなぁと、図書館紹介に続き唐突にランチ情報とか紹介してみます。
その2があるかは謎ですが。
あくまで私個人の事情と好みなので、こんな感じなんだーくらいに思っていただければ。
そして残念ながら学生ではないため、学生のお昼の雰囲気は残念ながら詳しくはわかりません…。
今回はキャンパス内のカフェなどをご紹介です。
1.By George
なぜこちらが初めの紹介かというと、単に私がここで毎日コーヒーを買っているからです。Odegaad Undergraduate Libraryのグランドフロア、事務室のすぐ隣にあるため使い勝手のよいカフェテリアです。
コーヒー(スタバ)の他、パンやサンドイッチなどの軽食も購入できます。(SUSHIもあります!)
アメリカに来て成長したなと実感したのは、この店で最近ようやくクロワッサンが聞き返されずに頼めるようになったことです。発音が…私には難しかった…。
紹介しておいて本当に申し訳ないのですが、取り立ててこれがおいしい!といえるのがあるかというと微妙なところです…ランチタイムのオーダーメイドで作ってもらえるサンドイッチは、よく列ができてます。(レモン)ブレッドやドーナツ系はコーヒー三杯くらい必要です。クロワッサンは好きです。チャプチェは私の口にはあわなかったので、おそらく二度と買うことはないでしょう。
特に何も買わなくても席は自由に使える場所なので、学生が集まって勉強している光景をよく見かけます。
2.Husky Union Building(HUB)
学生会館的な施設です。
建物の中にサブウェイやスタバ、大学のブックストアの他に大学生活に必要なもろもろの施設が集まっており、常に学生で賑わっています。まだ食べていないのですが、Pagliacci Pizzaは複数の方からおいしいという話を聞いています!
3.City Grind Espresso
Henry Art Galleryに併設されたカフェです。ギャラリーに入らなくても行くことができます。トーストしてもらえるサンドイッチが香ばしくて好きです。美術館っぽく?動物の顔のクッキーが売ってたりします。
4.Cultivate
初めて連れてきてもらって以来、お肉の焼き加減が選べるthe burgerが気に入り、週一ペースで通っています。今日も行ってしまった…。
一人で行くと絶対にカウンター席に通されるので、厨房にいるメキシコから来たという店員さんと話がはずみます。(英語が喋れれば…!)
5. The University of Washington Club
ファカルティクラブです。
レストランからの眺めがよく、ベルビュー方面を一望できます。EALの皆さんや、先生方とのランチで使用しました。メニューも色々と種類がありおいしいので、是非のんびり食事を楽しみたいというときに来たい所です。
ここで生まれて初めて口にしたキヌア…。
まだまだ行けていないところも多いためほんの一部のご紹介でした。
大学外にもたくさんご飯処があるので、きっとお気に入りが見つかるはずです!
~おまけ~
まったく関係ない話ですが、週末初めてのマリナーズ戦観戦にいってきました。
しばらく学生野球しか観てなかった上にアメリカンリーグはもちろん初めてだったので、試合合間のミニゲームや、歌や鳴り物がない応援は新鮮でした。
基本的にみんな座ってのんびり(かは人によりますが…)観戦してる感じだったので、ビールがよくすすみます!
図書館紹介~ワシントン大学Health Sciences Library編~
今週もコレクションの整理を続けてます!
水曜日にUWにある図書館の一つ、Health Sciences Library(医学図書館)に行ってきたので、そのご報告です。
ちょうどシアトルでMedical Library Association Annual Conferenceがあり、会議に参加されていた方向けのライブラリーツアーに同行させてもらいました。
外観と入り口の写真は撮り損ねたのですが、
とても素晴らしい道案内動画があるのでこちらをどうぞご参照ください。
今回、私と同じく東アジア図書館に滞在している韓国からのVisiting Librarian2人と一緒にHSLに向かったのですが、3人で見事に道に迷いました。
隣に建つ病院棟に入ってしまい、何人かに道を尋ね、EALから10分の道のりを20分ほどかけてようやく辿り着きました。
↑の動画の存在に気づいていればよりスムーズに行けたことでしょう…。
さて館内の様子です。
図書館の入り口は3階、入って正面にInformation Deskがあります。
その横にはグループで学習できるエリア。
コースリザーブ。これは医学図書館ならではの光景!
コンピュータ・ラボ。
ミーティングテーブルの他、小さな教室が4部屋とPCヘルプデスクもあります。
一つ下の階(2階)には書架が。
キャンパス外にも書庫があるとのことですが、想像していた以上に館内に(特に)製本雑誌がある印象です。
図書もありますが、雑誌よりも少なく、書架も奥まった所にありました。
スタディエリア。
皆くつろいで勉強している風ですが、ホワイトボードには難解な英単語や数式がびっしり。
今回のツアー一押しのスポット、TRAIL。
TRAILはTranslational Research and Information Labの略です。
去年の11月にオープンしたばかりのラボで、HSL他、3機関の技術やツールを共同させ、研究の場を提供します。
部屋には6枚連結のモニターがあり、大スクリーンとして大勢でも利用できますし、個々に別のものを投影し、小グループでの活用も可能です。
使用例としては、VRを使用したレクチャーの紹介がありました。
4画面分にVR内で心臓を扱う映像を投影し、残り2画面に、VR体験中の学生の実際の動作を撮影した様子を投影し、観察できたりします。
あとこの椅子の座り心地がよかったです。可愛い。
HSLは2フロアしかなく、蔵書もHPによると16万札強冊ということで規模としては決して大きくはありませんが、館内は試験期なのもあるからか学生の姿も多く、授業も含め、よく利用されているようでした。
また、サービスとしては、HSの学生は24時間いつでも入館できるのに加え、Off Campusで利用できるonline chat helpも、同様に24時間いつでも使用可能です。
滞在中にせめてUWの図書館は全部回ってみたいですが、果たして…。
~おまけ~
高いとわかっていても食べたい衝動を抑えられず。$2.49!
図書館紹介~シアトル・セントラル・ライブラリー編~
この週末三連休は全日快晴で、絶好の外出日和でした。
今日はほぼ一日ひきこもってましたが!
昨日はダウンタウンまで足をのばして、街を散策してました。
朝一番の目的はEmerald Bike Ride。
参加できなかったのが残念すぎてひたすら自転車で過ぎ行く人たちを眺めてました…。
午後はシアトル・アート・ミュージアムやシアトル・セントラル・ライブラリーなどにも行ってみました。
そういえばこのブログを始めてまだ一か所も図書館紹介をしていないという、図書館で働いているとは思えないあるまじき事態に気づいたので、唐突に図書館紹介(シアトル・セントラル・ライブラリー編)とかしてみます。
とはいえ地球の歩き方にも載っているほど有名な、シアトルが誇る公共図書館なので、個人的に気になったポイントだけご紹介です。
まずは外観から。
建築物としても有名なこちらの図書館は、地上1階~10階まであり、一部スタッフ専用フロアもありますが、ほぼすべての階に足を踏み入れることができます。
4th Ave側に1階、5th Ave側に3階の出入り口があります。
3階貸出カウンター。
Check outとカウンターにこれでもかというくらい大きく書かれているのが公共図書館ぽくって良いなと思いました。
3階書架。
よく利用されると思われる新着本、雑誌、小説類が3階にまとめられています。
この階にはスタバとグッズ売り場もあり、本を読まなくても楽しめます。
あとは、新着図書のすぐ横にReading Suggestionsなるカウンターがあったのが気になりました。
気になりすぎて離れた位置から凝視してたらカウンターのお姉さんと目が合い気まずくて写真を撮れずその場を後にしました…。
5階のMixing Chamber。
書架はなく、自由に利用できるPCが150台弱並んでいます。ほぼ満席。
10階のViewpoint。
あまり景色はみえないですが。エスカレーターでここまで来ると達成感はあります。
今回館内を巡って一番衝撃を受けたフロア。
4階で、ミーティングルーム数室のみあります。
図書館でフロア全面赤一色にするのは、中々勇気がいりそうだと思うのは私だけでしょうか。
それにしても異世界に迷い込みそうな雰囲気でした。
3階と5階はエスカレーターで直接結ばれており、4階は用がなければ立ち入ることがないような構造になっているからか、かなり静かです。
こんな感じで巡りつつ休憩がてら1時間くらい館内で過ごしました。
図書館グッズを買おうか悩んで今回は買わなかったので、絶対にまた来ようと思います!
~おまけ~
こちらも観光スポットで有名なシアトル・アート・ミュージアム&Hammering Man。
6月30日から草間彌生の企画展があるようなので、こちらもまた訪れたいものです。
タコマ日本人會の資料整理
さてさてあっという間に一週間が過ぎてしまいましたが、今週はコレクション整理を黙々と?すすめておりました。
タコマ國語学校に残されていた資料の整理ですが、内容的にはタコマ日本人會の資料が大半を占めています。
コレクション名もJapanese Association of Tacoma recordsで登録されているので、タコマ日本人會関係資料の整理、といったほうが正確でしょうか。
Archives West: Japanese Association of Tacoma records, 1904-1942
↑Archive Westでは、ワシントン州を含むアメリカ北西地域の学術機関で収集しているアーカイブ資料コレクションの情報を提供しています。
(現在はOrbis Cascade Allianceが管理。)
上記のリストのDetailed Description of the Collectionの内容を確認、分類し直したり詳細情報を記録したりする作業を行っています。
今週はファイナンス関係の箱を整理してみました。主に領収証です。
コレクションリストでは最初の資料群はCorrespondenceだったのですが、絶対に苦戦するので後回しにしました…!まずは手が付けやすそうなものから…!
こんな感じで箱に資料が入っています。
横から見た写真。フォルダ名と年の記述、ナンバリングは予めされています。
基本的にある程度年代でまとめられてはいるのですが、同じ内容の領収書が別のファイルから発見されたり、年代不明のものも調べると年代がわかるものがあるので、まずはファイルを組みかえる作業して、その後現物にある情報を記録してみています。
そしてファイナンス関係といっても、みていくと違う分類の方がよさそうなものも出てきて、他のBOXに移すか要検討のものもちらほら。今は整理したい箱を数箱選んで、事務室に運び作業をしているのですが、そのうち結局全体を見たくなって、資料が保管されているスペシャルコレクションで作業することになりそうです。
ところで今週末は三連休なんですよね。
来週の月曜日、間違えて大学に行かないようにブログにも書いておきます。
5月29日は祝日Memorial Dayです!
~おまけ~
昨日初めてきちんとみたシアトルの夕焼け。
日没が遅いのでなかなか見れなかったのでした。
手振れてますが、中央に見えるビル群がダウンタウンです。
RomanizationとWord Division
今日はシアトルも夏日でした!暑い!
キャンパスからはぼんやりとですが、Mt. レーニアもみえました。
今週から、いよいよタコマ國語学校関連資料の整理を行います。
(以前の記事で日本語学校としていましたが、國語学校が正しい名称のようですので、遡り修正しています。)
まずは資料情報の記述に必要となる、日本語のローマ字化と分かちのトレーニングをしました。
日本でも目録業務でやっていることではあったのですが、採用しているルールが異なり、意外と覚えるのが大変です。
こちらのローマ字表記と分かちの基本はALA-LC Romanization Table。
長音記号とハイフンは、一部の作業以外ではまず使わなかったので、特にハイフンの使いどころが個人的に難しいです。(ちなみに普段はヘボン式ローマ字&NII「目録情報の基準」第4版11.3に準拠してます。)
信越線 Shin'etsusen は わけない(一語とみなす固有名)けど
沖縄戦 Okinawa-sen は ハイフンが必要(分離する接尾語)で
浅間丸 Asama Maru は 分離する(船の名前の「丸」「号」は分離する) とか。
最後のはピンポイントな分離例で、ちょっと不思議。
違うルールが頭にある分、この場合はどうするんだっけ?とプチ混乱中です。
今回の資料の整理では、人名・団体名などの固有名記述が多くなりそうなので、都度確認しなが進めようと思います。
~おまけ~
スザロ図書館とMt. レーニア
ワシントン大学のダイバーシティ
ワシントン大学の図書館には、各図書館の職員で構成されるダイバーシティ委員会があります。
今日はそちらの会議に参加しました。
もちろん図書館内だけではなく、大学自体にDiversity Councilがあり、様々な背景を持つ学生、教員、職員から構成されるキャンパスの環境向上に取り組んでいます。
また、ワシントン大学の現学長のAna Mari Cause氏は、キューバから移住したという背景を持ち、マイノリティに対する支援を先導しています。
委員会帰りにレッド・スクエアと呼ばれる広場にでたところで、ちょうどこんなイベントをやっていました。
Turban Day
学生もたまたま通りかかった人も警察官も、一同頭にカラフルなターバンを。
UWの多様性に触れた瞬間でした。
~おまけ~
抜け殻。
5分もかからずささっと巻いてもらえました。