図書館員@UW研修中のブログ

日本の私立大学図書館員@ワシントン大学東アジア図書館研修中の期間限定更新ブログ。大学図書館での仕事やシアトルの生活をゆるゆるお送りします。

図書館紹介~ワシントン大学Odegaard Undergraduate Library編~

今週からSummer quarterが始まりました!

他の学期に比べると学生数も少ないようですが、ちょっと活気が戻ってきた感じがします。

 

本日紹介するのはワシントン大学の学部生用図書館、Odegaard Undergraduate Library(OUGL)です。

今までもオフィスがこの図書館の地下にあるということで名前だけ登場させていましたが、今回OUGLのライブラリアンの方に案内していただくことができました!

 

OUGLに限らず、UWの図書館は基本的に入館規制なしで誰でも利用することができます。よって入館ゲート等のセキュリティはありません。OUGLも学部生の図書館とご紹介しましたが、誰でももちろん入館できます。

ちなみにOUGLは学期期間中は24時間開館している図書館なのですが、夜間利用はHuskey Cardが必要ということで、どのように規制してるのか尋ねたところ、19時になると入り口に臨時入退館ゲートを設けるそうです。毎回セッティングするのも大変そうだなと思いました。

 

入り口にはUW Librariesの理念掲げられています。

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今回ツアーに加え、OUGLの活動のヒアリングさせていただいたのですが、それらを通じて「全ての人を歓迎する」という考え方が随所に現れていることを強く感じました。

 

上(3階)から見下ろした図。

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中央は吹き抜けとなっていて、開放的で明るい雰囲気の館内。

2013年に改築する前は薄暗く、あまり積極的な利用はされなかったとのことですが、今は学期期間中は常に満席となるほどの人気ぶりだそうです。

 

1階には展示棚、セミナールーム、グループ学習室、Writing Supportなどがあります。

 

1か月ごとにかわる展示棚。今月はLGBTQ関連する作品が並んでいます。

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棚の横にはホワイトボードが置かれており、ここに既存の本以外のLGBTQに関するタイトルを記載すると、ライブラリアンの方がそれも展示に加えてくれたりします。

 

Odegaard Writing & Research Center。(OWRC)

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ここではライブラリアンとライティングサポートのスタッフが同じデスクに座っているので、相互に協力し合い、ワンストップで利用者の学習・研究支援をおこなうことができます。

 

2階にはInformation Desk、Course reserve、PCエリア(Learning Commons)があります。

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Information DeskにはライブラリアンとITサポートの窓口があります。

先述の OWRCとは別の窓口で、Odegaardでは"Learning Commons"というと、このデスクを含めた2階のエリアを指すようで、特にテクノロジー関係のサポートに重きを置いているのが1階(OWRC)との違いです。

 

Information Deskの後ろにはコースリザーブ(教科書)とGood Readsコーナーが。

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語学学習書や国別ガイド、各言語の小説など、英語を第二外国語として学ぶ学生にやさしい資料が並んでいます。

 

2階には他にLearning Technologies Client Supportという窓口もあります。

単なるPC操作だけでなく、キャンパスシステムや様々なソフトウェアについて質問することができ、学生スタッフが学習・研究をサポートしてくれます。

 

3階はQuiet Area(書架&閲覧席)。

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このエリアのみ改築前の状態のようで、若干古い机と椅子が残っています。

 

さてさて、今回図書館ツアーをしていただいたのですが、ツアーの前にはOUGLのライブラリアンの一つである、Undergraduate Experience Librarianの活動についてヒアリングをさせていただきました。

OUGLでは部門の垣根を越えて、担当が異なるライブラリアンの方が"Undergraduate Experience"のためにチームを形成し学部生の大学生活への支援を行っています。

特に新入生に対しては、図書館利用や情報検索に関するインストラクションを行っています。OUGLでは特に様々なグループ別(マイノリティ)にそれぞれに適したインストラクションの機会を設けているそうです。例えば新入生の中でも、留学生、アフリカンアメリカン、ヒスパニック、親が高等教育を受けていない新入生などなど。これらのグループに対する支援は、図書館に限らず大学全体で行われています。

図書館が行う学生支援というと上記のインストラクションのような学習や研究に直結するものを思い浮かべがちですが、Undergraduate Experienceでは、特に学部生が大学生活に馴染みコミュニティに加わることができるよう、場所と機会を提供することも大きな目的の一つとなっています。

9月の新入生入学期には図書館で夜にダンスパーティーを行ったりするそうなので、興味のある方は是非。踊るのは若者に任せて、私はその日お手伝いの方で参加できたらいいなぁと思っています。

 

Undergraduate Experienceについてのヒアリングを通じ、OUGLのライブラリアンの方とお話しする中で印象に残ったのは、学生と双方向のコミュニケーションを行い、Undergraduate Experienceの機会を向上させる、という点でした。

最近の(に限らずですが)学生は”engaged”だという言い方をされていて、こちらが一方的に機会を提供するのではなく、常に様々な立場の学生の意見を取り入れ、それをすぐに図書館の活動に反映させることを大事にしている、ということが他の図書館にも増して強く感じました。

大学である以上、学部生に限らず様々な利用者がいるのは重々承知していますが、特定の対象に特化した支援というのは、対象が限定されているからこそできることもたくさんあり、話を聞くだけでも面白いと改めて思いました。

 

 

~おまけ~

OUGLの水はOUGLのライブラリアンの方お墨付きのおいしさです。

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