古典籍のカタログ作業
ちょっと前回の記事から間があいてしまいましたが…今日はJapanese Studies Librarianの田中あずささんが行うカタログ作業の話です。
先週から週に一度のペースで、古典籍のカタログ作業を一緒にさせていただいています。(といっても自分がPCを操作するわけでなく、ほぼ見守っているような状態ですが…)
東アジア図書館では、日本語資料のカタログはあずささんを含め3人の方が行っています。
一人はコピー(エンハンス)カタログを行うSpecialist、一人は近世以降のオリジナルカタログを行うCataloger、そして古典籍のカタログはあずささん、という形で分担されています。
さて本日カタログを作成した資料はこちら。
表紙・裏表紙は渋紙(柿渋が塗ってある和紙)、かつ粘葉装(1枚の紙を半分に折った折り目部分が糊付けされ、製本されている)ということで、資料の内容というよりも装丁として東アジア図書館にはなかった資料ということで購入されたそうです。
確かに日本でカタログ作業をやっていても今のところほぼ目にする機会のない装丁だったので、こちらで出会えてちょっとテンションがあがりました。
タイトルは摩訶毘盧遮那~以下、巻頭から採用していますが、
本日作業した時間内ではヨミがわからず…他機関での所蔵も確認できませんでした。
ヨミがわからなければリリースできないため、最終的には仏教学を専門とする先生にヨミをお伺いすることになりそうです。
もしどなたかご存知でしたら教えて下さい…。
ところで古典籍のカタログは、少なくとも日本の機関が作成する場合、目録規則は日本目録規則の和古書適用細則を採用あるいは基準とし、作成する場合がほとんどかと思います。
ワシントン大学はもちろん、米国の機関では他の資料同様、古典籍についてもRDAに基づきカタログを作成します。OCLC上で既存の類似レコードを流用する場合は信憑性・利用性の高いレコードを選択したいということで、日本の機関による古典籍のRDAレコード作成の必要性を感じているようです。
作成したカタログレコードは、一度カタロガーが確認の上で、OCLCConnexionから図書館システムにエクスポートします。
利用者が検索・利用できるようになるまではまだしばらくかかりますが、貴重な資料であることは間違いないので、機会があれば是非一度手に取ってみてください!
~おまけ~
住んでいる家の大家さんのリクエストで、一緒に寿司づくりをしました。
日本が大好きな方で、私も所持していない巻き簾を3枚も持っているという…。
具はこちらの人の味覚にも合うという、スモークサーモン、アボカド、クリームチーズ、キュウリで挑戦。
他にも、キムチ、卵、キュウリの組み合わせも好評でした。
実は、太巻きは(多分)初めて作ったのですが、大家さんの期待が大きすぎて作ったことないとは言えず…練習の上本番に臨みました…。喜んでもらえて本当によかったです。